日本の劣化、衰退の原因は人口オーナスである、と云う意見が大勢を占めている。そして、人口オーナスに対応したその対策が提案されている。が、その対策には本質に関わるものが無い。
人口オーナス、即ち日本の人口減少は確定したもので回復の可能性は有り得ない、高齢者による消費減少と企業利益減少、超高齢者から高齢者(67歳)への遺産相続、海外投資したところでその配当は高齢者に行く、結果として若者の所得が上がらない、等々は全て事実である。
対策としては、大衆の希望する景気対策の意味がないことは漸く理解され、最近は高齢富裕層から若者への所得移転や女性の就労促進、外国人観光客誘致、等々の政策が実行に移されている。
しかしこのような対策だけで若者の所得は本当に上昇するのであろうか、はなはだ疑問である。日本の若者の所得が上がらない真の理由は、外国の若者と比べて相対的に能力が落ちたからである。重要なことは相対的にと云う点である。私が若い頃、韓・台・中国で仕事をしたが、その頃と今とでは、若者間の能力差に雲泥の差がある。つまり日本の若者の所得を上げようとしたら、以前の何倍も有能になっていない限り不可能なのである(同一労働同一賃金)。
然るに現在の政策にはそのような視点が全く欠けている。貧乏だからと言って子供の教育機会に差が付くようにしては駄目、などと云う馬鹿げた理屈が強調され、教育の無償化や無償給食など推進している。シングルや内縁、無職・生活保護家庭に優秀な子供が育つのか。大部分の優秀な子供は教育出来る家庭環境にしか育たない。真に必要な対策は子供の人数に対応する所得減税の拡大、および教育出来ない家庭から子供を教育出来る環境へ強制収容する制度の強化、等々である。若者の能力向上を図り、老人がそれを認知しない限り人口オーナスの問題は解決できない。つまり現在の老人は若者に遺産を相続したとたんに、若者に捨てられ(年金の減少・廃止)路頭に迷うと考えているので、若者に所得移転をしないのである。
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